猿の惑星ジェネシスのラストのネタバレは?あらすじや感想評価も!

猿の惑星 ジェネシス

どうも〜自称映画評論家のユタカです!
2011年10月7日に公開された『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』。

往年の名作SF映画『猿の惑星』から続く
一連の『猿の惑星シリーズ』をリブートし、
地球が猿の惑星となる以前の始まりの物語を描きます。
『猿の惑星シリーズ』としては、
『PLANET OF THE APES/猿の惑星』以来10年ぶりとなる新作です。

新薬の影響で産まれながら
高度な知能を持つチンパンジーのシーザーを演じるのは、
キングコングや『ロード・オブ・ザ・リング』の
ゴラムを演じたアンディー・サーキス。

現在だからこそできる高いCG技術と、
アンディー・サーキスを筆頭に役者陣の高い表現力で作り上げられた、
猿たちの情感たっぷりなリアルな振る舞いに注目です。

今回はそんな映画『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』の、
ストーリーのあらすじや、ラストのネタバレ、
感想や評価評判などをまとめてみました。衝撃の結末に注目です!

『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』とは?

猿の惑星 ジェネシス

『猿の惑星シリーズ』はフランスの作家、
ピエール・ブールの『猿の惑星』を原作にした一連の映画作品です。
オリジナルシリーズとして最初に映画化されたのは1968年。
特殊メイクで初めてアカデミー賞のアカデミー名誉賞を受賞するなど、
大きな成功を収めた『猿の惑星』を受け、制作されたシリーズは全5作品。

2001年にシリーズを再始動させようと作成された
『PLANET OF THE APES/猿の惑星』は残念ながら高評価を得ることはできず、
またその内容も「猿が人間を支配している」という設定以外は
オリジナルシリーズとの関連がない作品でした。

一方、『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』から始まるリブートシリーズは全3部作。
オリジナルシリーズ『猿の惑星・征服』の主人公、シーザーの物語を再編成し、
オリジナルとの接点を多く持ったシリーズになっています。

シーザーを筆頭とする猿達エイブの名前や、
ちょっとしたニュースにオリジナルに繋がる要素があり、
過去作を知人は思わずにやりとしてしまうでしょう。
長く続いたシリーズにつきものの、事前知識を必要とするコアな情報は、
新しい観客へのハードルを上げがちです。

しかし、リブート作品として旧作との繋がりを濃厚に残しつつも、
新しい物語として描かれた本作は、旧来のファンを喜ばせると同時に、
初めて『猿の惑星シリーズ』に触れる観客を置き去りにすること無く、
シーザーとウィル、猿と人類の物語を描き出しています。

そんなコアファンも新しいファンも共に楽しめる
『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』のあらすじを、
ネタバレまでしっかりまとめました!

『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』のあらすじは?

猿の惑星 ジェネシス

神経学者のウィルは、大手製薬会社ジェネシス社で研究職に就いていました。
アルツハイマー病の治療薬ALZ112を開発するために、
雌のチンパンジーで動物実験をしていましたが、研究予算は不足している状態。
試薬のALZ112を雌チンパンジーのブライトアイズに投与した結果、劇的な知能の向上が判明します。

特徴的な輝く瞳を持つブライトアイズの出しためざましい結果にウィルは歓喜します。
ウィルはこの結果を手に、上司に臨床試験を進めるための予算を要求します。
しかし、予算獲得のプレゼンの最中、突如として凶暴化したブライトアイズが実験室を脱走。
会社中を逃げ回り、ついにはプレゼンが行われている会議室に乱入します。

この騒動に警備員は乱入したブライトアイズに発砲。
ウィルは警備員を制止しますが、間に合わずブライトアイズは射殺されてしまいます。
ALZ112を投与したブライトアイズが暴走し、射殺された事で、ウィルの研究には予算が下りず、
研究自体も凍結されてしまいます。
実験に利用されていた、ブライトアイズ以外のチンパンジーも殺処分されてしまいます。

ブライトアイズのケージの奥から小猿が発見されました。
ブライトアイズは妊娠しており、突然の攻撃性は、
密かに産んだ子供を守ろうとしていたせいだと解ります。
会社に置いてはこの小猿も殺処分されてしまいます。
ウィルは自分の手で安楽死させる事ができず、成り行きで自宅に連れ帰りました。

自宅にはアルツハイマー型認知症に侵されているウィルの父親がいます。
ウィルはこの父親と二人暮らしをしていました。父親は小猿を気に入り可愛がります。
小猿は生後間もないというのに、見たこともないはずの哺乳瓶を自ら手に取り飲み始めます。
その瞳はブライトアイズと同じ、輝く瞳を持っていまいした。

シーザーと名付けられた小猿は、すぐに高い知能を示しました。
ウィルはシーザーを飼い続け、ホームワーカーとして働くことに。
ウィルと父親、そしてシーザーの三人での新しい生活が始まりました。

シーザーはブライトアイズの遺伝子を受け継いだためか、成長するにつれて、
母猿と同じ高い知性を示すようになります。
三年が過ぎた頃には、手話で意思の疎通をしたり、チェスが得意になったりと、
その知能の発達はめざましいものでした。

一方、ウィルの父親の病状は悪化していきました。
教養深い父が病魔に侵されていく絶望に耐えきれなかったウィルはALZ112を会社に無断で持ち出し、
違法な人体実験であることを承知の上で父親に投与してしまいます。
結果として、父のアルツハイマー型認知症は劇的に改善し、ウィルと父親は歓喜します。
そんな時、ご近所とのトラブルでシーザーが怪我を負ってしまいます。

この怪我を治療するために出会った獣医のキャロラインとウィルは親しくなり、
恋人同士となりました。キャロラインの勧めもあり、
シーザーはリードと首輪という不便はありつつも、
定期的に国立公園で外を動き回る自由も得て、幸せな時間が過ぎていきました。

しかし、この平和な時間は、五年が過ぎた時、突如終わりを告げます。
ウィルの父親の体内にALZ112に対する抗体ができてしまったのです。
瞬く間に父の病状は悪化し、悪気はないものの隣人の車を勝手に動かそうとして、
事故を起こしてしまいます。激怒した隣人が父を責める様子と、
指をさす攻撃的なハンドサインを目にしたシーザーは、
家族の危機に怒り狂い隣人を襲ってしまいました。

裁判の結果、シーザーは霊長類保護施設に送られる事になってしまいます。
ウィル達はシーザーを家に取り戻すため奔走しますが、手続きには時間がかかり、
どうしてもシーザーを引き取ることが出来ません。
人間の側で生きてきたシーザーは他の猿を知りません。

施設に収容されている他の猿達と上手く馴染めず、攻撃を受けてしまいます。
また、施設を運営するランドン親子は非常に横暴な性格で、
シーザーは猿達の攻撃だけではなく、
彼らからも虐待を受ける日々を送らざるを得なくなってしまいます。

『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』のストーリー結末のネタバレ!

猿の惑星 ジェネシス

一方、シーザーを取り戻す問題と同時に、
ウィルは進行する父親の病状に悩まされていました。
ALZ112への抗体が出来てしまった病状は深刻で、
このままでは最悪の事態を迎えてしまうのは確実です。

ウィルはこの病状に対抗するため、恋人キャロラインの反対を押し切り、
新薬の開発を決意します。ALZ112の開発に興味を示さない会社を説得するために、
自身が無断で父に人体実験を行ったこと、その治療効果と、
抗体が出来てしまう弱点があることを暴露します。

そのめざましい結果を知った会社は、開発計画の凍結を解除し、
ALZ112を改良したALZ113の研究をするようウィルに命じます。
ALZ113の動物実験には、実験用に飼育されてきたコバが選ばれました。
薬を投与する際、アクシデントが起き、
スタッフの防護マスクが外れてしまう場面もありましたが、
投与実験は無事に成功し、コバの知能は驚異的に向上します。

ALZ113の開発する一方、ウィルはシーザーの元へも面会に訪れます。しかし、
怪我を負い劣悪な環境に置かれた自分を
連れ帰ってくれないウィルにシーザーは失望してしまいます。
また、横暴なランドン親子からの虐待にシーザーは人間に対する信頼を損ね、
憎悪すら抱くようになってしまいました。

シーザーは高い知能を生かし、サーカス出身で自分と同じく手話を使える
オラウータンのモーリスや人間に虐待を受けて育ったゴリラのバックを味方につけ、
群れのボス猿だったロケットを倒し、新たな群れのリーダーとなることに成功します。

ウィルはコバの知能向上という結果を受け、
もう猶予の無い父親に違法と知りながら再びALZ113を投与しようと試みますが、
父親本人に拒絶され危険な人体実験でもある薬の投与を断念。
その翌朝に彼の父親は天に召されたのです。

しかし、コバの知能向上を知った会社は、
ウィルの指揮を待たずALZ113の性急な臨床試験を進めていました。
慎重な運用が必要だと訴えるウィルと
ALZ113の早急な開発を目指すジェネシス社は対立し、
ウィルは退職することになってしまいます。

ウィルは金銭と引き換えにシーザーを引き取ろうとしますが、
ウィルの手に握られたリードと首輪を見たシーザーはウィルを拒絶します。
この時、すでに群れのリーダーとなっていたシーザーは、
ウィルと元の生活へ戻るのではなく、人間へ反旗を翻すことを決めてしまっていたのです。

仲間となる群れのメンバーの知能が高くないことを
オラウータンのモーリスに指摘されたシーザーは、セキュリティを解除し、施設を抜け出しました。
脱走したシーザーはウィルの家からALZ113を盗みだし、施設の仲間達に投与します。
ALZ113の効果で仲間達の知能は飛躍的に向上し、シーザーの指揮に従えるようになりました。

シーザー達は施設を脱走。ジェネシス社を襲撃し、
コバや実験に使われていた猿達を解放して回ります。
異変に気が付いたウィルは恋人のキャロラインと共に施設に向かいます。
そこではシーザー達に襲われたランドンの息子達がいました。
積極的にシーザー達を虐待していた兄は殺害されており、弟は檻に監禁されていました。
防犯カメラの映像からシーザー達の反逆が明らかになり衝撃が走ります。

ジェネシス社襲撃のさなか、スタッフの一人が急死したとの連絡が入ります。
ALZ113の実験トラブルで防護マスクが外れてしまったスタッフでした。
ALZ113は猿にとっては言語能力を獲得させるほどに知能を向上させる効果がありましたが、
人間には致死的な感染症となってしまうことが解ったのです。

ジェネシス社を襲撃し、群れの仲間を増やしたシーザー達は次いで動物園を襲い、
園内の猿達を仲間に加え勢力を拡大。
追っ手を撃退しながらゴールデンゲートブリッジへと向かいます。
その先には、ウィル達と一緒に遊んだあの国立公園が。
シーザー達の目的地が国立公園だと見抜いていたウィルは彼らを追って車を走らせます。
シーザー達は橋で待ち構えていた警官隊と衝突。

仲間に犠牲者を出しつつもこれを撃退し、
シーザーを庇ったバックを失うも橋を渡ることに成功します。
群れを国立公園に導くことに成功したシーザーの前に、
争いを目の当たりにし、追いかけてきたウィルが現れます。
自分が必ず守るから、家に帰ろうと誘うウィルを抱きしめるものの、
シーザーは自分の家はここなのだとその誘いを拒絶します。

ウィルはシーザーの家が最早自分の側では無く、
群れの仲間と共にあることを悟るのでした。
シーザーは仲間の猿達を率いて森の奥へ消えていきました。
しかし、すでにALZ113は漏洩しており、全世界へALZ113は爆発的に拡散し、
人類世界の崩壊が始まっていたのです。

『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』の感想や評価まとめ!

猿の惑星 ジェネシス

シーザーの表情!!もう見ていて切なくなってしまいます。

製薬会社のジェネシス社にとって、知能が向上した猿達はあくまで実験動物で、
知能が向上した猿でしかない。それは確かにそうなのですが、
シーザーやコバ達、ALZ113で驚異的な発達を見せた彼らの中には、
もう人類となんら変わらない尊厳や感情、情緒や仲間意識がしっかりと根付いていて、
ごく自然に彼らを抑圧し利用し蔑ろにする人間の振る舞いは到底許容出来ないものです。

シーザーを慈しむウィルの愛情を疑いたくはありませんが、
首輪やリードに象徴されるシーザーとウィルの非対等的な関係は、
やはりシーザー達が望むものではなかったのだろうと考えるとなんとも言えない気持ちになります。

物語としての完成度や興奮の中に、深いやるせなさを感じるのは、
この作品に色濃く現れる、現実での様々な問題が提示されているからでしょう。
『猿の惑星シリーズ』が人種紛争に関するテーマを内包している上、
本作ではこれまでのシリーズより強く動物の権利についての問題も示されています。

動物実験の是非や、霊長類の権利については、
現実世界でも大論争になりえるトピックスですし、
その上、知能が高ければ権利を尊重するべきだ、
という単純な回答はこの作品が許してくれません。

新薬により高い知能を獲得したシーザー達が迫害に怒り、
反旗を翻す一方、本来教養深く知能が高かったウィルの父親は病に冒され、
その本来の能力を剥奪されていく様が描かれているからです。

彼はこんな状態では生きていても仕方がないと罵られ、
混乱し疲弊する中でその通りだと口にします。
こんな状態では生きていても仕方がない、と。

父親のこの言葉でウィルはALZ112を持ち出し、
違法な投与を行う決意をしてしまいます。
病に侵され、言動が支離滅裂になっていても、
ウィルの父親の中には確かに尊厳があり、
踏みにじられるべきではないその人そのものの価値があります。

だからこそ、臨終の床でALZ113の投与を断り、ウィルはそれを受け入れます。
外側からでは、一見解りにくくともウィルの父親は
自分の状況や言われた事を理解していました。だとすれば、
ALZ113を投与される前の猿達に同じことが言えないと言い切ることは難しいでしょう。

しかし、現実問題として新薬に限らず新しい技術の開発や、
それでなくとも人が生きていくために
他の生物を犠牲にせざるを得ないのは厳然たる真実です。

シーザー達とウィルの決別はすなわち猿と人類の決別であり、
この結末は避けられなかったのだろうと思うとき、
観客は背筋に冷たい汗が流れることに気が付きます。

そう、自分達は他民族を犠牲にすることは自明の理であり、
罪では無いとされた人種紛争の歴史を持ち、
その争いは未だ終結したとは言いがたいという現実が、
スクリーンの外に広がっているのです。

『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』をユタカが評価!

ストーリー :☆☆☆☆☆
キャラクター:☆☆☆☆
音楽    :☆☆☆☆
CG           :☆☆☆☆☆
総合点数  :☆☆☆☆

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