花宵道中(映画)の評価やあらすじは?結末やラストのネタバレも!

どうも〜自称映画評論家のユタカです!
今回は、安達祐実が20年ぶりに主演を務める映画として話題になった
『花宵道中』の感想や評価、ストーリーのあらすじをお伝えします。

原作はコミカライズも好評だった宮本あや子のデビュー小説『花宵道中』。
2016年にテレビドラマ化された『校閲ガール』シリーズの原作者でもあります。
主演の安達祐実と共に高岡早紀の花魁姿にも注目が集まった本作の、
結末やラストのネタバレもまとめました。

『花宵道中』とは?

2014年11月8日に、R15+指定作品として公開されました。
監督に豊島圭介、脚本に鴨義信を迎え、
第五回R-18文学賞の大賞と読者賞をW受賞した宮本あや子『花宵道中』を映画化した本作。

『家なき子』の相沢すず役が広く知られる安達祐実の20年ぶりの映画主演、
また初の花魁役でフルヌードにも挑戦と大きな話題となりました。
安達のあどけなさの残る顔立ちと役柄とのギャップが
なんとも言えない艶を持った色気となって観る者を魅了します。

首筋だけの白粉と黒髪のコントラストが美しい。
吉原遊女の悲恋を描いた大人向けラブストーリーです。

『花宵道中』のあらすじは?

天保8年、江戸。吉原は遊女が放火したことで全焼。
お歯黒ドブに囲まれた吉原から出る事を許されない遊女達も、
火事で吉原が焼けてしまったとあっては避難するしかありません。

小見世の山田屋も吉原の外に仮宅を作り、復興まではそこで営業を続ける事になりました。
火事で焼け出されたとはいえ、吉原の外に出ることができた遊女達は浮き足だっています。
山田屋の人気女郎の朝霧は、妹女郎の八津から生娘に見えるとも言われる程、
小柄であどけなさを残した面差しの遊女で、ある噂がありました。
朝霧の肌には高揚し、体温が上がると花が咲くのだと……。

ある日、八津が朝霧に八幡様の出店に行こうと誘いにきます。
ギヤマンの光る玉が欲しい八津は渋る朝霧に必死にせがみ、
二人は一緒にでかけることにしました。参道は活気に溢れ、
その人混みの中、朝霧は転んでしまい、八津とはぐれてしまいます。

動けないでいる朝霧を、ある男が抱き上げて、人混みから助け出してくれました。
怪我の心配をする男に、下駄が脱げてしまったと言う朝霧。
男は朝霧の片足だけの下駄を確認すると、人混みに戻り、脱げた下駄を探してきてくれました。

鼻緒の友禅が青い牡丹なのをあさぎりは気に入っていましたが、
実はそれを染めたのは自分だと男は言います。
赤で染めるべき牡丹を青で染めてしまったため、売り物にならなかったものが、
巡りめぐって朝霧の鼻緒になっていたのです。

男に助けられた朝霧ですが、帰ってから愛用の簪が無くなっていることに気が付きます。
朝霧は翌朝、簪を探しに出かけました。見つけた簪は櫛の部分が壊れてしまっていました。
がっかりする朝霧に声をかける人が。朝霧を助けてくれたあの男です。
男は、元の通りには無理だが使えるように簪を直してくれると言い、二人は三日後に会う約束をして別れました。
簪が直ると聞いて、朝霧の心は浮き立ち、三日後を楽しみにします。

約束の前日。再会を楽しみにする朝霧ですが、妹分の八津に事件が起こります。
八津には懇意にしている大島屋という客が居たのですが、
八津に浮気を見せつけるように山田屋の前を他の遊女と通り過ぎていったのです。
いずれは八津と夫婦になろうと約束した大島屋の言葉を
真に受けていた八津は格子にすがって泣き崩れます。

男に裏切られ取り乱す妹分の姿に、
実母の姿を重ねてしまった朝霧は子供時代を思い出します。
朝霧の母は吉原の下級女郎で、男に裏切られる度、酒に溺れ、
憂さを晴らすように娘である朝霧を虐待していたのです。

実母にキセルを押しつけられて泣く幼い朝霧。
彼女の肌に咲く花は、この時にできた火傷の痕が浮かび上がってくるためのものだったのです。
悲しみにくれる八津を慰めていた朝霧は男との約束に遅れてしまいます。
諦めて山田屋に帰る道中、朝霧はあの男を見かけ声をかけようとしますが、底には親しげな女がいました。

朝霧は声をかけられず、山田屋に帰りました。吉田屋の宴席に侍る仕事が山田屋に入ってきました。
吉田屋は大口の客で、朝霧の姐女郎霧里を一年前に身請けした程のお大尽です。
しかし、身請けされてすぐ、霧里は病で亡くなってしまっていました。
慕っていた霧里の話が聞けるかもしれないと期待する朝霧ですが、無粋なことだと髪結いの弥吉に止められます。

支度をして、妹分の八津と共に吉田屋の宴席に向かう朝霧。
そこには吉田屋と共に八幡様で会ったあの男が居ました。
思わぬ再会に二人は凍り付きますが、どうすることも出来ません。
二人のただならぬ気配を知ってか知らずか、吉田屋は朝霧を抱き寄せ、見せつけるように体を弄びます。

朝霧の肌には花が咲くのだと自慢げな吉田屋に朝霧はその場で犯されてしまいます。
耐えがたい羞恥に朝霧は気絶してしまいました。
半次郎という男の名前を、朝霧はこの場で初めて知ったのです。

『花宵道中』のストーリー結末のネタバレ!

吉田屋の一件の後、二人は八幡様で再会します。
半次郎は朝霧に直した簪を渡してくれました。
お互いの身の上を語り、朝霧は姐女郎の霧里に教わった花魁道中がしたかったと諦めた夢を語ります。

吉原への規制が厳しくなり、遊女の花魁道中は禁止されてしまい、
朝霧は道中をしたことがなかったのです。
半次郎も実の姉は売り飛ばされ朝霧と同じく遊女になり、
自身は染め物職人となり寄る辺なく江戸に流れて来たと言います。

お互いの身の上を知り、恋情が募る二人ですが、現実は非情でした。
吉田屋が姐女郎の霧里に続き、その妹分であった朝霧を身請けしたいと言い出したのです。
吉田屋は朝霧への身請け話を進める一方、商売の力関係を利用し、
半次郎にも自分に縁のある娘を娶れと圧力をかけていました。

山田屋の上客である吉田屋の申し出を断れるはずもなく、
朝霧の身請け話は進んでしまい、半次郎の祝言も近いと周囲は祝い事続きに色めきます。
朝霧の身請けを祝う宴席が設けられ、吉田屋はここぞとばかりに大盤振る舞いをします。
半次郎の祝言も決まったから大いに盛り上がろうと機嫌が良い吉田屋ですが、
控え室の朝霧は浮かない顔です。そこに半次郎が現れます。

裏切りを責める朝霧に、半次郎は本心を打ち明けます。自分の姉が霧里であること。
彼女を死なせ、朝霧を身請けしようとする吉田屋の本心を聞き出すために
芝居を打つことにしたことを伝え、自分は祝言を挙げないし、朝霧の身請けもさせないと言う半次郎。
その言葉通り、宴席に現れた半次郎は吉田屋の本心を聞き出しました。

霧里は病になった途端、吉田屋に追い出され野垂れ死んでしまっていたこと、
霧里や朝霧を身請けするのは自分お抱えの私娼として商売相手に抱かせるためだということ、
身請けに金がかかっても、身請けした遊女をタダ働きさせれば元が取れることなど、
遊女を人とも思わないゲスな企みが暴露されます。
これを聞いた朝霧は吉田屋の身請け話を断ろうとしますが、
すでに契約は結ばれていると吉田屋は居直ります。

姉を殺されたに等しく、また惚れた女を手ひどく扱い罵る吉田屋に半次郎は激怒。
吉田屋に襲いかかり、殺してしまいます。半次郎は朝霧を残してその場から逃げ出します。
人殺しとなった半次郎の手配書が回り、気が気でない朝霧は仕事に身が入らず人気を落としてしまいます。
ふらふらと八幡様を訪れた朝霧に、半次郎からの文を子供が届けてくれました。
文には今夜の待ち合わせが指示されていました。

約束の刻限に八幡様に行くと、そこには荷物を持った半次郎が居ました。
見つかれば捕まってしまうと詰る朝霧に、
半次郎は花魁道中の夢を叶えてやりたかったのだと言い荷物を広げます。
そこには半次郎がてずから染め縫った着物が用意されていました。

半次郎の手で豪華な花魁姿に支度された朝霧は、
ほんのわずかな距離に居る半次郎に向かって、霧里に教わった作法で花魁道中をします。
半次郎の目には完璧な支度で練り歩く朝霧の姿が見えていました。
本当の名前を半次郎に告げ、二人はただの男女として初めて結ばれます。
しかし、幸せな時間は続かず、役人が半次郎を捕らえに踏み込んできました。

半次郎は捕らえられ、引き離された朝霧は山田屋の一室に押し込められてしまいます。
痩せ細った朝霧の元に、半次郎の遺髪が届けられました。半次郎は死刑となり、
朝霧が閉じ込められている間に処刑されてしまっていたのです。悲しみに朝霧は泣き崩れます。
閉じ込められていた部屋から出された朝霧ですが、痩せ細り弱ってしまっていました。

そんな姐女郎を心配した妹分の八津が差し入れを持って見舞いに来ます。
励ます八津に、朝に咲き夕方には萎んでしまう朝顔は幸せなのかと朝霧は聞きます。
いっそ咲かない方が良いのではと問う朝霧に、咲かないよりは咲いた方が良いと答えた八津に、
朝霧は微笑みを浮かべ頷きました。

お歯黒ドブから遊女の死体が上がります。朝霧が自害したのです。
その骸から八津は簪を抜き取りました。半次郎に直して貰った簪を刺して、
朝霧は身を投げていたのです。朝霧は人生に絶望したのだと言う山田屋の面々の中、
八津だけが微笑みを浮かべて朝霧の形見となった簪を髪に刺します。

朝霧は、短くとも花を咲かせ、そして見事に散ったのだと八津だけは知っていたのです。
半次郎と朝霧が出会った日、はぐれた朝霧を探していた八津は、
はにかんだ笑みを浮かべる朝霧の様子を見ていたのでした。

『花宵道中』の感想や評価まとめ!

安達祐実凄い。残念ながら予算がふんだんに使われた豪華な映画と引き比べると、
画面が地味というのは否めません。セットの作り物感が気になるカットもちらほらあります。
しかし、主演の安達祐実が画面に現れるとそんなことは些末でどうでも良いことになってしまいます。

あどけなさを感じる容姿に、生まれも育ちも吉原という生粋の遊女の色気と手練手管、
という相反する要素を魅力にする朝霧、という難しい役どころを自然に演じきっています。

20年ぶりの主役だとか、フルヌード挑戦だとかでざわざわとした注目が集まった本作ですが、
ご本人もインタビューで答えていたように、
服を着ているか着ていないかなど問題にならないほど高い演技力を見せつけてくれました。

おかげで割を食っているのが山田屋の遊女仲間の皆様。
妹分としてキャラが立っている八津は辛うじて判別が出来ますが、
その他の遊女仲間の皆様は大変申し訳ないのですが見分けがつかない……。
朴訥とした喋り方の半次郎も朝霧の陰に隠れてしまっている感が否めません……。

女神のように美しい高岡早紀演じる霧里をもっと観たかった、というのも心残りです。
山田屋女将役の友近が妙にしっかりした存在感で画面を締めていたのが意外で印象が深いです。
この安達祐実一本でどうにかなっている、
みたいな映画の中でしっかり存在感を出しつつ演技をしている友近は必見です。

そして吉田屋の変態っぷりとゲスっぷりがしっかり際立っていたのも高評価です。
朝霧を弄ぶ吉田屋のど変態っぷりは本当に酷い。
対して半次郎と朝霧が結ばれるシーンは丁寧に丁寧に描かれていました。

女友達やカップルで観るのにはとてもお勧めの本作ですが、
まかり間違っても家族での視聴はダメです。
変態ゲスから純愛幸福まで振れ幅の広い濡れ場シーンが結構な時間ありますので気まずいこと請け合いです。

視聴後に、映画の中では描かれていないエピソードや
八津のその後などが書かれている原作小説を読むのもお勧めです。
コミカライズもされていますし、
普段小説に触れない方でもとっつきやすいのでは無いでしょうか?

反対に原作小説ファンにも、
また違った宮本あや子の世界を楽しむ事が出来る良作かと思います。

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『花宵道中』をユタカが評価!

ストーリー :☆☆☆☆
キャラクター:☆☆☆☆
音楽    :☆☆☆
色気    :☆☆☆☆☆
総合点数  :☆☆☆☆

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